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空き家の火災保険|加入できるか・住宅物件と一般物件の違い・保険料が上がる理由・入れないとき・相続したときの名義変更

空き家の火災保険に入れるかどうかは、保険会社の商品と、空き家の状態で決まります。損保ジャパン「THE すまいの保険」、東京海上日動「トータルアシスト住まいの保険」、三井住友海上「GK すまいの保険」、日新火災「お家ドクター火災保険Web」は、公式の説明で空家は引き受けないとしています。ただし三井住友海上は、別荘や、自ら住む予定がある・賃貸入居者を募集しているなど空家の期間が一時的なものは契約できるとし、あいおいニッセイ同和損保は「一部の火災保険商品では空家を保険の対象とします」と説明しています。相続した家なら、契約者が亡くなったあと相続人への名義変更の手続きも必要です。

確かめること公式の原文に書かれていること根拠
住宅物件と一般物件住宅物件は「住居としてのみ使用する建物」。一般物件は「オフィスビルや学校など、住宅物件・工場物件・倉庫物件のいずれにも該当しないもの」損保料率機構
住宅用の商品と空家損保ジャパン・東京海上日動・日新火災は空家を引き受けないと説明。三井住友海上は一時的な空家などを例外にしている各社の公式FAQ
空家を対象にする商品「一部の火災保険商品では空家を保険の対象としますが、詳細は代理店・扱者/仲立人にお問合わせください」あいおいニッセイ同和損保
住んでいた家が空き家になったら保険会社への申告が必要。変更せずに放置すると、事故のときに保険金が支払われないこともある東京海上日動
契約者が亡くなったら相続人への契約名義の変更手続が必要。解約する場合も、一度名義変更をする東京海上日動・三井住友海上
地震保険対象は居住用の建物と家財。火災保険に付帯する方式で、火災保険への加入が前提財務省

出典は各社・各機関の公式ページ(2026年10月2日取得)。商品や取扱いは変わることがあるため、実際の契約は保険会社・代理店にご確認ください。

各社の公式FAQ:空家をどう扱っているか

「空き家 火災保険に入れるか」は、各社のよくあるご質問に答えが書かれています。個人向けの住宅用の商品について、取得した原文を並べます。

会社・商品公式FAQの回答出典
損保ジャパン「THE すまいの保険」「住居として使用される建物を対象としていますので、空家はお引き受けできません」。別荘など季節的に住居として使用され、家財が備えつけられている建物は対象損保ジャパン よくあるご質問
東京海上日動「トータルアシスト住まいの保険」「空家については、トータルアシスト住まいの保険ではお引き受けできません」。ホケノマガジンでは、別荘等、季節的に住居として使用され家財が常時備えられている場合は引き受け対象になることがあるとしている東京海上日動 FAQ・ホケノマガジン
三井住友海上「GK すまいの保険」「GK すまいの保険 グランド」空家は契約できない。ただし、別荘など季節的に住居として使用され家財が備えつけられている建物、または空家である期間が一時的なもの(自ら住む予定がある場合〈転勤に伴い一時的に空家となっている状態を含む〉・賃貸入居者を募集している場合など)は契約できる三井住友海上 FAQ(回答の更新2024年2月14日)
日新火災「お家ドクター火災保険Web」空家は「住居として使用されていない住宅」。家財等が備え付けられていても、人が常時居住していなければ空家にあたり、お引受けできない日新火災 用語集
あいおいニッセイ同和損保別荘など季節的に住居として使用され家財が常時備えつけられている建物は「タフ・すまいの保険」の対象。「一部の火災保険商品では空家を保険の対象とします」あいおいニッセイ同和損保 FAQ(更新2025年9月29日)

出典:各社の公式ページ(2026年10月2日取得)。ここに載せたのは各社の個人向けの住宅用の商品の説明で、会社全体で空家を一律に断るという意味ではありません。

このとおり、同じ「空き家」でも、住んでいた家が一時的に空いている場合と、長く使われていない場合とでは扱いが分かれます。どちらにあたるかは保険会社が判断するため、契約前に状況を伝えて確認します。

空き家が通常の火災保険の対象外になりやすい理由:住宅物件と一般物件

損害保険料率算出機構は、火災保険の建物を使い方で分けています。

「住宅物件」と「一般物件」の違い

人が住んでいない家は「住居としてのみ使用する建物」にあたらない場合があり、東京海上日動のホケノマガジンは、空き家は火災保険上「一般物件」として扱われることが多く、住宅物件に比べて保険料が高くなる傾向があると説明しています。上の公式FAQのとおり、住宅用の商品が空家を引き受けない理由はここにあります。

住宅物件として認められることがあるケース

同じホケノマガジンは、すべての空き家が一律に一般物件になるわけではなく、保険会社によって条件は異なるとしたうえで、住宅物件として加入できる場合がある主なケースを次の3つに挙げています。

空き家特有のリスクとされる点

東京海上日動のホケノマガジンは、空き家特有の主なリスクとして次の3点を挙げています。

住んでいた家が空き家になったときの申告

契約当初は住居用として入っていた火災保険でも、のちに空き家になったときは保険会社への申告が必要だと、東京海上日動のホケノマガジンは説明しています。契約内容を変更せずに放置すると、事故が起きたときに「使用目的の変更が届出されていない」と判断され、保険金が支払われないこともあるとしています。保険法29条との関係は、後の節で原文を載せます。

空き家で入れる火災保険の探し方と、入れないとき

住宅用の商品で断られたあとの探し方を、取得した原文の範囲で整理します。

まず、自分の空き家がどちらにあたるかを整理する

空家を対象にする商品は代理店・見積もりサービスで探す

あいおいニッセイ同和損保は、一部の火災保険商品では空家を保険の対象とするとし、詳細は代理店・扱者/仲立人に問い合わせるよう案内しています。見積もりサービスのインズウェブでは、入力画面の「建物のご使用方法」に「居住のみ」「店舗併用住宅」と並んで「空き家」の選択肢があります(2026年10月2日確認)。複数社の条件と保険料を一度に比べたいときに使えます。

補償を絞ると保険料を抑えられる場合がある

ホケノマガジンは、水災リスクが少ない地域にある、家財は残していないといった空き家なら、水災や家財の補償を除くなど補償範囲を絞れば保険料を抑えられるとしています。一方で、ガス契約を継続している場合は落雷や爆発による事故のリスクがあるため、これらの補償は残すと安心だとも説明しています。補償を少なくしすぎると、損害を受けたときの自己負担が大きくなるおそれがあります。

保険料が上がりやすい理由と、相場の見方

空き家の火災保険の保険料は、物件の構造・所在地・保険金額・補償内容、そして上で見た物件の区分によって変わります。一般物件として扱われる場合は、住宅物件に比べて保険料が高くなる傾向があるというのが、東京海上日動のホケノマガジンの説明です。保険料の金額は保険会社の見積もりで決まるため、このページでは金額の目安を示しません。

構造別・保険期間別の平均保険料は、損保料率機構の統計に基づく火災保険の相場はいくら?にまとめています。

地震保険は空き家でも加入できるか

財務省の「地震保険制度の概要」によると、地震保険は火災保険に付帯する方式での契約で、火災保険への加入が前提です。単独では契約できません。

対象は居住用の建物と家財

同じ資料で、地震保険の対象は「居住の用に供する建物および家財」とされ、工場、事務所専用の建物など住居として使用されない建物は対象外と書かれています。人が住んでいない家が対象になるかは、火災保険の引受けとあわせて、契約する保険会社に確認する必要があります。

空き家の地震保険は、地震保険料控除の対象外

東京海上日動の「地震保険制度」のページには、常時住居として使用されていない建物(別荘、空家等)の場合は、地震保険料控除の対象になりませんと書かれています(2026年10月2日取得)。

保険金額と支払われる割合

地震保険の保険金額は、火災保険の保険金額の30%~50%の範囲内で決めます。ただし建物は5,000万円、家財は1,000万円が限度です。平成29年1月1日以降に保険が始まる契約では、全損は保険金額の100%、大半損は60%、小半損は30%、一部損は5%が支払われます(いずれも時価額が限度)。

出典:財務省「地震保険制度の概要」(2026年10月2日取得)。

相続で所有者が変わったときに必要な保険手続き

総務省の住宅・土地統計調査(令和5年)によると、全国の空き家は約900万戸、空き家率は13.8%で、過去最高です。相続した家が空き家になるときは、保険の見直しを相続手続きと同時に進めると抜けがありません。

親が契約していた火災保険について、損保ジャパンのFAQは「契約者名義変更等の手続きが必要」、東京海上日動と三井住友海上のFAQは「相続人への契約名義の変更手続」「名義変更(相続)手続」が必要と答えています。新たに契約者となる相続人が、保険証券などに載っている代理店へ連絡する流れです。

相続発生後にすべき保険手続きの流れ

保険を解約する場合も、東京海上日動と三井住友海上のFAQは、一度名義変更をする必要があると説明しています。必要な書類は保険会社・代理店の案内に従ってください。

名義変更・申告をしないと起きること

通知を怠ったときに契約がどうなるかは、保険法に定めがあります。

保険法29条:危険増加による解除

保険法29条1項は、損害保険契約の締結後に危険増加(告知事項についての危険が高くなり、契約で定められている保険料が足りなくなる状態)が生じた場合に、保険者が契約を解除できる要件を定めています。要件は、次の2つの両方に当てはまることです。

住んでいた家が空き家になることが、その契約で通知すべき事項にあたるか、危険増加にあたるかは、契約の内容によります。通知すべき事項は保険証券や約款で確かめ、わからないときは代理店に聞いてください。

保険法28条:告知義務違反による解除

保険法28条は、契約者または被保険者が、告知事項について故意または重大な過失により事実を告知しなかった、または不実の告知をしたときに、保険者が契約を解除できるとしています。契約を結ぶときは、保険会社に聞かれた事項に正しく答える必要があります。

出典:e-Gov法令検索 保険法(平成20年法律第56号)28条・29条(2026年10月2日取得)。個別の契約でどう扱われるかは、保険会社・代理店・弁護士にご確認ください。

故人の名義のまま放置しない

契約者が亡くなったあとは、東京海上日動のFAQが「相続人へのご契約名義の変更手続が必要になります」と案内しています。保険を続ける場合も解約する場合も、先に名義変更が必要です。まず手元の保険証券を確認し、契約者がまだ故人の名義になっていないか確かめましょう。

無保険状態で放置するリスク

「空き家なので保険は不要」と考えて無保険にしておくと、火災や自然災害で建物が傷んだときの修繕・解体費用は全額が自己負担です。東京海上日動のホケノマガジンは、空き家でも電気配線の老朽化や水濡れによる漏電、ネズミによる配線の被害、隣家からのもらい火で火災が起きうるとし、台風による屋根の飛散や豪雨による床上浸水の例も挙げています。

台風や雪で屋根・外壁が傷んだときに火災保険が使えるかは、雨漏りは火災保険の対象?で申請の流れまで説明しています。

第三者への損害賠償

民法717条は、土地の工作物の設置または保存に瑕疵があって他人に損害を生じたときは、その工作物の占有者が賠償責任を負い、占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは所有者が賠償しなければならないと定めています。空き家の所有者にも賠償責任が及びうる定めです。屋根瓦や塀の倒壊で通行人・隣家に損害が出た場合に備えられる保険があるかは、代理店に確認してください。

出典:e-Gov法令検索 民法(明治29年法律第89号)717条(2026年10月2日取得)。

管理が行き届かない空き家が「特定空家等」とされた場合の固定資産税の扱いは、空き家を放置するとどうなる?にまとめています。

参考・出典

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