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敷地に里道・赤道・水路がある家を売るには?払い下げの申請先・売る前に払い下げが要るのか・官民境界の確定・断られた家の売り方
里道・赤道・水路の払い下げの申請先は、その土地が今も市町村のものか、機能を失って国(財務局)が管理しているものかで変わります。どちらも、境界が確定していなければ払い下げの前に確定が要り、申請できるのは接している土地の所有者です。売却の前に払い下げを受けなければならないかどうかは、取得した財務局と市の案内には書かれていませんでした。
| 里道・水路の状態 | 所有・管理 | 最初に確かめる窓口 |
|---|---|---|
| 今も道路・水路として機能し、市区町村が必要としたもの | 国から譲与を受けた市区町村の土地 | 市区町村の道路・水路の担当部署 |
| 機能を失い、公共的な用途に使われていないもの(旧法定外公共物) | 国が管理 | 市区町村で機能が無いことを確認したうえで、財務局・財務事務所・出張所 |
財務省の関東・近畿・北陸財務局の「旧法定外公共物の境界確定・購入手続き」と、鈴鹿市・宇部市・長浜市の案内(2026年10月3日に取得)。どちらの扱いかは自治体と土地ごとに違います。
自分はどの場合に当てはまるか
- 公図に赤や青の線があり、敷地や家が重なっているようだ:節2と節3から読んでください。
- 払い下げを受けるより先に、売れるのかを知りたい:節4と節6にあります。
- 隣の土地との境界がはっきりしない、測量が必要か迷っている:境界確認と測量のページにあります。
- 道路に接していない・接道が足りない:再建築不可の土地のページにあります。
- 訳アリの家の買取業者を比べたい:訳アリ物件の買取のページにあります。
里道・水路は、今どこが所有・管理しているのか
里道は公図で赤く、水路は青く塗られていたことから、赤道・青水路(赤線・青線)とも呼ばれます。道路法や河川法などの法律が適用・準用されないため、法定外公共物といいます。鈴鹿市の案内によると、これらは昔は国有財産でした。
- 国から市町村への譲与:鈴鹿市の案内は、地方分権一括法の施行(平成12年4月1日)で、国土交通省(旧建設省)所管の赤道・青水路などが無償で市町村へ譲与されることになったとしています。譲与は市町村の申請に基づき、期間は平成17年3月31日までです。国有財産特別措置法5条1項5号も、国が用途を廃止した道路・河川等を市町村が道路・河川等の用に供するときの譲与を認めています。
- 譲与を受けたもの:譲与後は市が所有者になり、財産管理も機能管理も市が行います。境界確認や用途廃止の窓口は、県から市に変わりました。
- 譲与されなかったもの:宇部市の案内は、平成17年3月31日までに譲与されなかったものは同日付で一括して用途廃止し、財務省が直接管理するとしています。財務局の案内は、これを「旧法定外公共物」と呼び、機能を失って公共的な用途に使われていないものを国が管理している、と書いています。
財務局の案内は、旧里道や旧水路が現に住宅敷地等として使われているときは、使っている人に売却している、としています。
払い下げの申請先と流れ
どちらの場合も、境界の確定を済ませてから、売払いの申請に進みます。市町村が所有するものは、さらに用途廃止の手続きが要ります。財務局の案内は、申請の前に、市区町村の道路・水路の担当部署で、対象地に道路や水路としての機能が無いことを確認するよう求めています。
| 段階 | 市町村が所有している場合 | 国(財務局)が管理している場合 |
|---|---|---|
| 最初に | 位置図と公図の写しを持って窓口で事前協議(鈴鹿市) | 市区町村で、機能が無いことを確認 |
| 境界 | 境界が未確定なら境界確認の申請(鈴鹿市)。払い下げの前に境界確定と用途廃止が要る(長浜市) | 土地境界確定申請書→立会協議→境界確定協議書。実測図は土地家屋調査士等の作成 |
| 用途・売払い | 用途廃止の承認→払い下げ。長浜市は普通財産売払申請書を市の財産担当課に出す | 普通財産売払申請書を財務局・財務事務所・出張所に出す |
| 価格・契約 | 有償(鈴鹿市)。登記の手続きと費用は購入者(長浜市) | 一体利用地内の取引事例価格や相続税評価額などを考慮して算定。住宅敷地として使っていれば使用期間の使用料も |
鈴鹿市・長浜市は市の案内、右の列は関東・近畿・北陸財務局の案内にもとづきます。手順は自治体ごとに違います。
- 申請できる人:財務局の案内で境界確定を申請するのは、旧法定外公共物の隣接土地所有者です。長浜市は、原則として隣接土地所有者(用途廃止申請者)へ売り払うとしています。
- 期間と金額:財務局の案内は、処理期間は財産ごとに多少異なる、としています。金額と期間の水準は、取得した案内に書かれていませんでした。
- 調査士の代行:財務局の案内は、申請手続きを土地家屋調査士が代行できる、としています。
売る前に払い下げを受けるのか、買主が受けるのか
取得した財務局・市の案内には、売却の前に払い下げを受けなければならないとも、買主が払い下げを受けられるとも、書かれていませんでした。案内から言えるのは、次のことです。
- 申請するのは隣接土地所有者:財務局も長浜市も、申請者を隣接する土地の所有者としています。売主が今の所有者であるうちに申請するのか、買主に名義が移ってからなのかは、案内に書かれていません。
- 国有財産の区別:国有財産法18条1項は、行政財産は売り払えないとし、20条1項は、普通財産は売り払えるとしています。財務局の案内は、「普通財産売払申請書」を出す手続きです。
- 確かめる相手:買主になる不動産会社、市区町村の道路・水路の担当部署、財務局の窓口の3つです。売買契約でどう扱うかも、ここで確かめます。
官民境界の確定は、売却に必須なのか
官民境界は、国や市町村の土地と、民間の土地との境です。里道や水路に接している敷地では、この境が払い下げの手続きの最初に出てきます。
- 払い下げを受けるとき:境界の確定が先です。宇部市の案内では、境界立会を申し出て、立会にもとづく測量図で境界確認書を交わすことで、境界を確定します。財務局の案内では、境界確定協議書に付ける実測図は、土地家屋調査士等の作成したものが必要です。
- 売却そのものに必要か:取得した案内には書かれていませんでした。買主から測量を求められるかは、境界確認と測量のページにあります。
里道・水路の扱いで断られた家は、どう売るか
里道や水路がかかる家を地元の不動産会社に断られても、売る道がなくなるわけではありません。訳アリ物件を専門に買い取る会社に、現状のまま相談する方法があります。
- ラクウルの公式サイトの声:「官地(国が所有する土地)を含む住宅の買取」として、戸建てを売った方の声があります。地元の不動産会社5社に「官地を含んでいるので買取はできない」と答えられたあと、担当者から「官地を含んでいるけど払い下げするので問題ない」と言われたと書かれています。
- 注意点:これは1件の声です。すべての物件が買取の対象になるとは限りません。
- よくある質問:公式サイトには、他社に断られた物件でも大丈夫か、という質問に「はい、問題ありません」と書かれています。
物件ごとの可否は、相談して確かめることになります。申し込みは、開いた画面のいちばん上の「メール相談」から、名前・電話番号・メールアドレスと、物件の種別・都道府県・市区町村の6項目で進められます。
よくある質問
里道と赤道は同じものですか?
鈴鹿市の案内は、赤道(里道)・青水路(水路)と書いています。公図で道路は赤色に、水路は青色に着色されていることが、赤道・青水路(赤線・青線)の呼び名の由来です。里道や水路のように、道路法や河川法などの法律が適用・準用されない公共物を、法定外公共物といいます。
里道や水路は、今も国のものですか?
財務局の案内では、機能を失った旧里道・旧水路は国が管理しています。一方、今も道路や水路として機能していて市区町村が必要としたものは、国から譲与を受けた市区町村の土地です。鈴鹿市の案内によると、国土交通省(旧建設省)所管の赤道・青水路などは、地方分権一括法の施行(平成12年4月1日)で無償で市町村へ譲与されることになり、譲与期間は平成17年3月31日まででした。自分の敷地にかかる里道がどちらなのかは、市区町村の道路・水路の担当部署に確かめてください。
払い下げは無料ですか?
無償なのは、国から市町村への譲与です。個人が払い下げを受けるのは有償で、鈴鹿市は用途廃止した道路・水路を、接している土地の所有者に有償で払い下げるとしています。財務局は、一体利用地内の取引事例価格や相続税評価額などを考慮して売却価格を算定し、住宅敷地として使っている場合は売買代金のほかに使っている期間の使用料も支払うとしています。金額の水準は、取得した案内に書かれていませんでした。
払い下げを申請できるのは誰ですか?
財務局の案内で境界確定を申請するのは、旧法定外公共物の隣接土地所有者です。長浜市も、原則として当該公共物の隣接土地所有者(用途廃止申請者)へ売り払うとしています。申請手続きは、土地家屋調査士が代行することもできると財務局が案内しています。
払い下げにはどのくらいの期間がかかりますか?
財務局の案内は、申請書を受理したあとの処理期間は個々の財産によって多少異なる、としています。取得した市の案内にも、期間の目安は書かれていませんでした。急ぐ事情があるときは、財務局の案内に、担当者にその旨を伝えるよう書かれています。
里道がいまも道路として使われているときは、払い下げを受けられますか?
宇部市の案内は、法定外公共物の用途を廃止しても支障がないと認められるときに払い下げる、としています。長浜市も、長い年月の中で道路や水路としての機能がなくなったものについて、用途を廃止しても支障がない場合に払い下げを受けられる、としています。現に使われている里道を払い下げられるかは、市区町村が判断します。窓口に確かめてください。
官地(国が所有する土地)を含む家は、ラクウルで買い取ってもらえますか?
ラクウルの公式サイトのお客様の声に、官地を含む住宅の買取の例が1件あります。地元の不動産会社5社が「官地を含んでいるので買取はできない」と答えたあと、ラクウルの担当者が「官地を含んでいるけど払い下げするので問題ない」と答えたと書かれています。これは1件の声で、すべての物件が対象になるとは限りません。公式サイトのよくある質問には、他社に断られた物件でも問題ないと書かれています。物件ごとの可否は、メールで相談して確かめてください。
参考・出典
- 関東財務局 旧法定外公共物(旧里道・旧水路等)の境界確定・購入手続き
- 近畿財務局 旧法定外公共物(旧里道・旧水路等)の境界確定・購入手続き
- 北陸財務局 旧法定外公共物(旧里道・旧水路等)の境界確定・購入手続き
- 鈴鹿市 法定外公共物
- 鈴鹿市 用途廃止
- 宇部市 法定外公共物
- 長浜市 里道や水路等の法定外公共物の払下げ
- e-Gov法令検索 国有財産特別措置法(第5条)
- e-Gov法令検索 国有財産法(第18条・第20条)
- ラクウル(訳アリ不動産買取専門店)公式サイト
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の土地の払い下げの可否や手続きを保証するものではありません。財務局の案内は関東・近畿・北陸の3局が同じ手順を掲載していたもので、市の案内は鈴鹿市・宇部市・長浜市の3市の例です。取り扱いは財務局・市区町村ごとに異なることがあります。申請の前に、土地の所在地の市区町村と管轄の財務局に確認してください。ラクウルの内容は、公式サイトの表示(2026年10月3日に確認)にもとづきます。