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親の遺骨はどう処分する?違法にならない方法|自宅に置いたままでよいか・庭や山に埋めてよいか・散骨は違法か・送骨・合葬墓・墓じまいの後の遺骨
庭や山に埋めることはできませんが、墓・納骨堂・合葬墓に納める、送骨で郵送する、散骨する、といった方法で行き先を決められます。墓地、埋葬等に関する法律4条は、埋葬や焼骨の埋蔵を墓地以外の区域で行ってはならないとしています。刑法190条は、遺骨を損壊し、遺棄し、又は領得した者を3年以下の拘禁刑と定めています。一方、遺骨を自宅に置くことを禁じる条文は、今回確かめた法令の中に見つかりませんでした。散骨は、同法に禁止する規定がないとするのが国の見解です(東京都の案内が引用)。ただし、場所によっては土地所有者などの承諾を求められる場合があります。
| 遺骨をどうするか | 法令・原文での扱い | 主な注意 |
|---|---|---|
| 自宅に置いたままにする | 禁じる条文は、今回確かめた法令に見つからなかった | 国・自治体の見解の原文は取得できなかった |
| 庭や山に埋める | 墓地以外の埋蔵は禁止(墓地、埋葬等に関する法律4条) | 違反は2万円以下の罰金又は拘留若しくは科料(21条) |
| 捨てる・壊す | 遺骨の損壊・遺棄・領得は3年以下の拘禁刑(刑法190条) | 「遺棄」の範囲は条文から分からない |
| 散骨する | 墓地、埋葬等に関する法律に禁止する規定はないとする国の見解(東京都の案内) | 土地所有者・漁協の承諾を求められる場合がある |
| 墓・納骨堂・合葬墓・送骨で納める | 受け入れ側は許可証を受理した後でなければ受け入れられない(14条) | 火葬許可証または改葬許可証が要る |
出典は e-Gov法令検索(墓地、埋葬等に関する法律・刑法)、東京都保健医療局、新発田市(いずれも2026年10月4日取得)。
自分はどの場合に当てはまるか
- 遺骨が自宅にあり、行き先が決まっていない:節2から節5と節7に書きました。
- 火葬許可証(埋葬許可証)が見つからない:節5に書きました。納骨や送骨では、受け入れ側が許可証を受理することが条件になります。
- 遺骨が、すでにお墓や納骨堂に入っている:別の場所に移すときは改葬の許可が要ります。節6に書きました。
- 散骨をしたい:節4に書きました。
- 実家や親の持ち物も含めて整理したい:実家の荷物・遺品の置き場と遺品整理の費用にあります。
自宅に置いたままでもよいのか
- 法律が決めている場所:墓地、埋葬等に関する法律4条1項は、埋葬又は焼骨の埋蔵を墓地以外の区域で行ってはならないとしています。2条は、墓地を「墳墓を設けるために」都道府県知事(市や特別区は市長・区長)の許可を受けた区域、納骨堂を「他人の委託をうけて焼骨を収蔵するために」知事の許可を受けた施設と定めています。
- 自宅に置くことについて:家族が自宅で焼骨を保管することは、4条にも、2条の納骨堂の定義にも書かれていません。この法律と施行規則、刑法190条の条文に、自宅に置くことを禁じるものは見つかりませんでした。
- 確かめられなかったこと:置き続けることについての国や自治体の見解の原文は、今回取得できませんでした。個別の事情があるときは、遺骨がある場所の市区町村に確かめます。
庭や山に埋めてよいのか。捨ててよいのか
- 庭に埋める:東京都は「個人が庭などに墓地をつくることは法令上認められていません」と案内しています。新発田市も、墓地、埋葬等に関する法律により墓地以外には埋葬・埋蔵できず、国の指針により個人の所有地に新たに墓地をつくることはできないとしています。
- 山に埋める:山も墓地として許可を受けた区域でなければ、4条1項で埋蔵できません。東京都は、山での散骨で土地所有者や近隣の人とのトラブルが生じた例があると案内しています。
- 罰則:墓地、埋葬等に関する法律21条1号は、4条に違反した者を2万円以下の罰金又は拘留若しくは科料としています。
- 捨てる・壊す:刑法190条は、遺骨を損壊し、遺棄し、又は領得した者を3年以下の拘禁刑としています。新発田市は、遺骨を粗末に取り扱う場合は刑法190条に問われる場合があると案内しています。何が遺棄に当たるかは、条文からは分かりません。
散骨は違法なのか
- 国の見解:東京都保健医療局は、海や山に焼骨を撒く散骨について、国が「墓地、埋葬等に関する法律においてこれを禁止する規定はない」との見解を示していると案内しています。許可や届出の制度はありませんが、念のため地元の自治体に確認することを勧めています。
- 承諾が求められる場合:新発田市は、散骨する場所の土地の所有者の承諾や、沿岸であれば水利権者(漁協など)の承諾を求められる場合があると案内しています。
- 留意点:東京都は、海や川では水産物などへの風評被害、山では土地所有者や近隣とのトラブル、撒かれた骨を目にした人からの苦情や農産物への風評被害のおそれがあるとして、宗教的感情に十分に配慮することを求めています。
- 厚生労働省のガイドライン:「散骨に関するガイドライン(散骨事業者向け)」は、散骨を、適法に火葬された後の焼骨を粉状に砕き、同法が想定する埋蔵又は収蔵以外の方法で散布・投下する行為と定義しています。陸上はあらかじめ特定した区域(河川・湖沼を除く)、海洋は海岸から一定の距離以上離れた海域で、焼骨は形状が分からない粉状にし、関係法令や条例も守るよう求めています。事業者向けの内容で、個人が自分で行うときの基準は書かれていません。
- 自宅の庭への散骨:東京都は、風で飛ばされたり、住まいのそばに骨が撒かれたことで気分を害する人も出てくるとして、庭などに墓地をつくることは法令上認められていないと案内しています。
納める先と、必要な書類は何か
- 受け入れ側の条件:墓地、埋葬等に関する法律14条は、墓地の管理者は埋葬許可証・改葬許可証・火葬許可証を、納骨堂の管理者は火葬許可証・改葬許可証を受理した後でなければ、焼骨の埋蔵・収蔵をさせてはならないとしています。
- 許可証がないとき:遺骨相談.comの公式サイトは、火葬許可証は再発行ができるが方法は自治体によって異なるため、火葬を行った地域の役所に尋ねるよう案内しています。
自治体の合葬墓の例として、広島市の募集案内(更新日2026年4月17日)は次のとおりです。他の自治体の条件は確かめていません。
| 項目 | 案内の内容 | 出典 |
|---|---|---|
| 合葬墓とは | 多くの焼骨を共同で埋蔵するお墓で、市が永代にわたって管理する | 広島市 |
| 使用料 | 焼骨1体につき5万円(管理料は使用料に含む) | 広島市 |
| 申込資格の例 | 市内に住所があり、埋蔵する焼骨を所持している方など。焼骨は原則として親族のもの | 広島市 |
| 募集期間 | 令和8年度は第1期が5月1日〜6月30日、第2期が11月2日〜12月28日 | 広島市 |
| 注意 | 生前申込不可。受け付けた焼骨は返還・改葬できない。市は法要等の供養を行わない | 広島市 |
出典は広島市公式ウェブサイト「令和8年度合葬墓使用者募集のご案内」(2026年10月4日取得)。
送骨(郵送で納骨)は、遺骨相談.comの公式サイトによると、次のとおりです。
- 送骨とは:配達サービスを利用してお寺や霊園などに遺骨を送り、納骨・永代供養してもらうこと。
- 流れ:フォームから申込み、料金を入金し、送骨梱包キットが届いたら骨壺を梱包し、同封のゆうパック着払い伝票を貼って郵送します。火葬許可証または改葬許可証の同梱が必要です。
- 送り方:遺骨の発送はゆうパックのみです。骨壺に水が溜まっているときは、水抜きをしてから送ります。
- 対象外:生前契約はできず、現在焼骨を持っている人のみの受付です。海外からの発送はできません。
- 注意:合祀のため、納骨後に遺骨の返還はできません。返品・キャンセルもできません。
| プラン | 内容 | 料金(税込) |
|---|---|---|
| 永代供養塔への合葬のみ | 合葬のお知らせメールあり | 39,800円 |
| 永代供養塔への合葬 | 名札付・収蔵証明書発行 | 79,800円 |
| BOX型納骨室 | 遺骨を20年間個別に安置した後、合葬 | 498,000円 |
出典は遺骨相談.com(2026年10月4日に表示を確認)。年間管理費はかからず、納骨後の別途費用は発生しないとされています。他社の送骨サービスの内容や料金は、今回確かめていません。
お墓にある遺骨を移すとき、手続きはどうなるのか
- 改葬とは:墓地、埋葬等に関する法律2条3項は、埋蔵し、又は収蔵した焼骨を他の墳墓又は納骨堂に移すことを改葬としています。5条は、改葬を行おうとする者は市町村長の許可を受けなければならないとし、許可を出すのは焼骨が今ある場所の市町村長です。
- 添える書類:施行規則2条は、改葬許可申請書に、墓地又は納骨堂の管理者が作成した埋葬・埋蔵・収蔵の事実を証する書面を添えるとしています。墓地使用者等以外の人が申請するときは、墓地使用者等の承諾書(又はこれに対抗できる裁判の謄本等)も要ります。
- 散骨のために取り出す:東京都は、他の墓や納骨堂へ移す場合は区市町村の改葬許可が必要だが、散骨のために取り出す場合は区市町村により取扱いが異なるため、必要な手続きを区市町村に確かめるよう案内しています。
- 送骨で送る:遺骨相談.comの公式サイトは、お墓に入っている遺骨も送骨できるとし、焼骨の引っ越しになるため自治体が発行する改葬許可証が必要としています。長く埋蔵された焼骨には汚れや水が入っていることがあり、水切りなどを自分で行ってから送るとされています。
- 墓じまいの費用:墓じまいの費用の内訳は、この記事では扱いません。
火葬場で遺骨を持ち帰らない選択はできるのか
- 残骨灰とは:西宮市は、火葬場で収骨(お骨上げ)した後に収骨されなかったお骨や灰を残骨灰と呼んでいます。大分市は、火葬後に遺族が収骨し、その残りの焼骨などを総称するとしています。
- 収骨の量:西宮市の令和6年度の市政モニター調査は、遺族が部分収骨(一部だけ収骨する)か全収骨(すべて収骨する)を選べることを前提に質問しています。大分市のアンケートの総括は、一部収骨ではなく全部収骨もできることの周知が必要としています。他の火葬場の扱いは確かめていません。
- 確かめられなかったこと:遺骨を全く持ち帰らない選択ができるかどうかは、今回確かめた自治体の原文に書かれていませんでした。火葬場を管理する市区町村に、事前に確かめます。
よくある質問
親の遺骨を自宅に置いたままにしておくと、違法ですか?
今回確かめた墓地、埋葬等に関する法律・同法施行規則・刑法190条の条文に、遺骨を自宅に置くことを禁じるものは見つかりませんでした。同法4条が禁じているのは、墓地以外の区域に埋葬や焼骨の埋蔵をすることです。置き続けることについての国や自治体の見解の原文は取得できなかったため、個別の事情は、遺骨がある場所の市区町村に確かめてください。
自宅の庭や山に、遺骨を埋めてもいいですか?
墓地、埋葬等に関する法律4条1項は、埋葬又は焼骨の埋蔵を墓地以外の区域で行ってはならないとしています。墓地は、都道府県知事(市や特別区は市長・区長)の許可を受けた区域です(2条5項)。東京都は「個人が庭などに墓地をつくることは法令上認められていません」と案内し、新発田市も庭には埋葬できないとしています。4条に違反すると、21条1号で2万円以下の罰金又は拘留若しくは科料と定められています。
散骨は違法ですか?
東京都保健医療局は、国の見解として「墓地、埋葬等に関する法律においてこれを禁止する規定はない」を引用し、許可や届出の制度はないとしています。ただし、新発田市は、土地の所有者や沿岸の水利権者(漁協など)の承諾を求められる場合があり、遺骨を損壊・遺棄した場合は刑法190条に問われる場合があると案内しています。厚生労働省の散骨のガイドラインは散骨事業者向けで、個人が自分で行うときの基準ではありません。散骨する場所の自治体に、事前に確かめてください。
遺骨を捨てたり、ゴミとして出したりしてもいいですか?
刑法190条は、遺骨を損壊し、遺棄し、又は領得した者を3年以下の拘禁刑としています。何が遺棄に当たるかは条文から分からず、今回確かめた原文にも書かれていませんでした。捨てる前に、遺骨がある場所の市区町村か、墓地・納骨堂の管理者に相談してください。
火葬許可証(埋葬許可証)が見つかりません。納骨や送骨はできませんか?
墓地、埋葬等に関する法律14条は、墓地の管理者は埋葬許可証・改葬許可証・火葬許可証を、納骨堂の管理者は火葬許可証・改葬許可証を受理した後でなければ、焼骨の埋蔵・収蔵をさせてはならないとしています。遺骨相談.comの公式サイトは、許可証のない焼骨は受け付けられないとし、火葬許可証は再発行ができるが方法は自治体で異なるため、火葬を行った地域の役所に尋ねるよう案内しています。
お墓に入っている遺骨を、送骨や合葬墓に移すにはどうすればいいですか?
墓から他の墓や納骨堂へ焼骨を移すことは「改葬」で、焼骨が今ある場所の市町村長の許可が要ります(墓地、埋葬等に関する法律2条3項・5条)。施行規則2条は、申請書に墓地等の管理者が作成した埋葬・埋蔵・収蔵の事実を証する書面を付けるとし、墓地使用者等以外の人が申請するときは墓地使用者等の承諾書(又は裁判の謄本等)を求めています。遺骨相談.comの公式サイトも、墓に入っている遺骨は改葬許可証が必要で、水抜きなどを自分で行ってから送るとしています。
送骨で納めた遺骨は、あとで返してもらえますか?
遺骨相談.comの公式サイトは、合祀納骨のため納骨後の返還は一切できず、返品・キャンセルもできないとしています。広島市の合葬墓も、受け付けた焼骨は返還・改葬できないとしています。納骨先を決める前に、返還や移転の可否を確かめてください。
参考・出典
- e-Gov法令検索 墓地、埋葬等に関する法律(第2・4・5・14・21条)・同法施行規則(第2条)
- e-Gov法令検索 刑法(第190条)
- 厚生労働省「墓地・埋葬」・「散骨に関するガイドライン(散骨事業者向け)」(PDF)
- 東京都保健医療局「散骨に関する留意事項」
- 新発田市「自宅の庭などに遺骨を埋葬できますか?」・「散骨などは許可されるのですか?」
- 広島市「令和8年度合葬墓使用者募集のご案内」
- 西宮市「残骨灰の取扱いについて」・大分市「葬斎場の残骨灰処理のあり方の検討について」
- 遺骨相談.com(販売サイトの案内。トップ・よくある質問・特定商取引法に基づく表示を2026年10月4日に確認)
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の相続や遺骨の取扱いに対する法的助言ではありません。遺骨の扱いは、宗教や地域の慣習、自治体の運用によって異なる場合があります。手続きの前に、遺骨がある場所の市区町村や、墓地・納骨堂の管理者、行政書士などの専門家にご確認ください。